レッスンをしていると生徒さんたちの音が粗かったり、キツかったり、頑張って吹いている割になってなかったり、上手く楽器をならせていない場合が多いです。
そんな時、僕はカベ練を勧めるようにしています。
カベドンではなく、、カベ練なのですが、やり方は簡単です。
「壁から1mくらいに立つか座るかして練習するだけ」です。
サックスを始めとする管楽器は吹く空間によって、自分の音の帰りが悪い場合が多いです。
防音室などはデッドなので自分の音がショボク聴こえてしまう。逆に音がよく響く学校の廊下のような所ですと音の芯がなくなってしまいます。
そして、自分の音がよく聴こえていないと、オーバーブロウをしてしまうことが多いです。
オーバーブロウをすると大抵の場合、大きすぎる音で吹き続けることになるので音が荒く、キツく、耳障りの悪いものになってしまいます。
しかし、壁に向かって吹くと、自分の音がとてもよく聴こえます。
それまで、オーバーブロウをしている人も自分の音の大きさにびっくりして軽く吹くようになります。
さらに、良い音で吹くようになります。自分のイメージ通りの音を出そうとするからです。
人間は、不快なものを避けます。これは生存本能からくるものだと思いますが、心地よくて、気持ちよくて、いい気分になるものを自然と選びます。
だから、なんだか上手く吹けないときは壁に向かって吹くだけで自然といろんなことが解消することが多くなります。
そうして日々カベ練を習慣にしていると、広いホールや野外のような所で自分の音が聴こえにくかったとしてもも、自分を信じていつも通り吹けるようになります。
音がうるさいとよく言われたり、練習に行き詰っている人はぜひ試してみてくださいね。